96「妹がようやく出産報告」 平成29年12月

妹は今年初めに妊娠し、結婚するはずだった相手の男性と別れてしまい、今年九月に出産し未婚の母となりました。結婚もせず子供を産むなんてどこの家庭であろうと親ならものすごく怒ると思います。私と妹は話し合った結果これまで妹が妊娠し、結婚もせず出産したことをずっと父に黙っていました。それは父に怒られるから黙っていたわけではありません。それによって父がさらに妄想が酷くなって私への攻撃、暴力が酷くなるんじゃないかと不安だったからです。

父がとてつもなく恐ろしい狂人、精神病となってから私は父に猛攻撃を受けてきました。妹に関することでも十年や二十年も前のことを持ち出してきて父は私を責めてきました。そして、精神病の父の頭の中では私が妹を風俗で身を売らせたということになっていてめちゃくちゃな妄想で散々罵声を浴びせられ、暴力を振るわれてきました。なので、もしも妹が結婚もせず子供を産むとなれば怒り狂った父がさらに妄想を広げ、私が父に攻撃される恐れがありました。

父にずっと黙ってはいましたが、妹は妊娠七ヶ月までは実家で暮らしていました。その後も一ヶ月ぐらいは毎日のように実家に来ていたので、父は妹の大きくなったお腹も目についていたはずです。それなのに父は一言もそのことには触れてこず、いつも発狂して自分の感情を爆発させるだけの生活を送っていました。出産後は妹が我が家の月次祭の参拝のために産まれた子供を連れて帰って来ても父には子供を見せないようにしていました。父の精神病が治るまでは妹の子供を見せることができないと頭を悩ませてきました。ですが、出産して三ヶ月経ち妹も生活が落ち着いてきて、最近は妹は父に浄霊を取り次ぎたい、父の心を癒やしてあげたいと常に思ってくれているようで、そうするにはいつまでも産まれた子供のことを隠すわけにもいかず覚悟を決めて父に子供を見せることにしました。

十二月二十九日、仕事が終わったあと妹を妹の家まで迎えに行き、実家に連れてきました。父はその時庭の倉庫におり、お酒を飲んでいたのかやはりまた精神状態がおかしく、大声ではなかったものの私や親戚に対する批判を言っていました。妹がおでんを作って持ってきてくれており、妹がそのことを父に伝えると父は食べると言って家の中に入ってきました。そして、妹が紹介したい人がいると話を切り出しました。すると父はちゃんと産まれた子供のことを分かっていたようで、「分かってる。先に着替えてくるから」と言っていったんまた倉庫に戻り着替えをして戻ってきました。家の中に入って来る前に倉庫で着替えをするのはいつものことなんですが、いったん家の中に入って来てまた着替えに行ったのは赤ちゃんを抱くつもりできれいな汚れていない服に着替えに行ったのかどうかは分かりませんが、いつも変わった行動ばかりする父を私はその日も不思議に思いながら見ていました。

着替えて家の中に入ってきた父は自分の孫との初対面のことよりもやっぱり自分の感情が爆発し、私や親戚、近所の方への悪口が止まりませんでした。本人は悪口を言ってるのではなく間違っていることを言っているだけだと主張しますが、初めて見る孫のことよりやっぱり頭の中は人を責めることでいっぱいのようでした。妹が話を割って子供を父に抱っこさせようとすると父は少しの間は我に返り孫を抱いていました。その日は妹が頑張ってくれ、食事も父と一緒に食べてくれました。その間も父は私と親戚と近所の方の悪口が止まりませんでしたが、妹はずっと我慢してそれを聞いてあげていました。そして、優しく父に声をかけていました。おかげで父もだいぶ機嫌が良くなっていました。

父に優しくできるのは父の攻撃のターゲットにされておらず、父と一緒に生活もしていない妹だからできることです。父の攻撃のターゲットにされ、父と一緒に生活をして地獄のような毎日を過ごしている私には演技でも父に優しくすることなんてできません。私は父と一緒に生活をしていながら父とは全く会話もしません。常に精神状態がおかしい父は私が頑張っておはようと声をかけてもそれに答えることもありません。それどころか余計に精神状態がおかしくなりぶつぶつ私の悪口を言い出します。妹が父をよくするために頑張ろうと立ち上がってくれたことは本当にありがたいことでした。そして心配していた子供の父親のことも父は一切触れてきませんでした。