37「世界救世教は金毛九尾の狐が首座を占めていた」 平成29年1月

一月二十二日、その日朝から父は機嫌が良かったんですが、台所の水回りに関することで腹を立てまた怒鳴りました。ちょっとしたことをいちいち大声で怒鳴る父に私も腹が立ち、言い返したら父は余計怒鳴り続けていました。ですが、この時の父はこれまでとは違いました。怒鳴ってはいましたが、ありもしないめちゃくちゃな妄想がありませんでした。ちょっと気に触ることがあるとすぐ大声を出して怒鳴り続けてしまうのはアスペルガーの父の昔からの習慣です。妹に東方之光教団に父の除籍の手続きに行ってもらうのは二十四日の予定だったんですが、それを前にもしかしたらメシヤ様から御守護をいただき、東方之光教団を通じて憑依してきていた龍神が抜けたのかなと思いました。

その日は日曜日だったので、私は息子を連れて出かけ、帰りは妹と待ち合わせて夜家に戻ると家に父の姿がありませんでした。自分の部屋を見るとタンスが倒され、台所用のスリッパや私の靴がソファーに投げ散らかされていました。また昼間からお酒を飲んで暴れ、飲み屋さんに行ったようでした。酔っ払って帰ってきた父はまた大声で発狂し、テーブルやドアを何度も叩いていました。父が私のそばに来て怒鳴るので、私は何度も逃げ隠れしながら父がいない部屋から父に向け浄霊をしました。暴力は振るってこないものの怒鳴りながらしつこく家の中を追い回されるのは初めてでした。私が隠れると父は今度は妹を怒鳴りながら追い回していたようです。飲み屋さんに行くお金ももうなくなったのかと思っていましたが、まだ残っていたのかキャッシングでお金を借りているのかは分かりません。

一月二十三日、朝はまた機嫌が良かった父ですが、夜私が仕事から戻ると父は焼酎を飲んでおりまた発狂しました。私が台所で料理をしている間も私を挑発するかのように私のそばに来て何度も大声で怒鳴るので殺したいと殺意を抱きました。食器カゴを投げてコップを割ったり、シンクに唾を吐いたり、ボウルいっぱいに切って用意していた野菜をシンクに投げ捨てたりされましたが、父が怒鳴り狂うのもあと一日の辛抱だと信じ、父の目を見てしまうと私も父に掴みかかってしまいそうになるので一切父の目を見ず何をされても無言でいました。

ありもしないめちゃくちゃな妄想はなく、暴力も振るってこないもののいつにも増して挑発的な怒鳴り方だったので、このまま父が寝るまで耐えるのは不可能だと思い、バスの時間を調べるとちょうど最終バスに間に合う時間だったので、息子を連れてバスに乗り時間を潰すためにまたファミレスに行きました。父は私が家を出たあと大発狂だったようで、仕事を終えた妹と待ち合わせ十時頃家に戻ると、玄関に母方の先祖の仏壇が置かれていました。位牌もめちゃくちゃになっていました。私の部屋のタンスもまた倒されていました。父はめちゃくちゃな妄想話ではなく昔自分が受けた屈辱、腹が立った出来事が脳裏に浮かんでくるようで、私や亡くなった母や祖母の悪口を憎しみを込めて大声で怒鳴り続けました。夜中も布団の中で大声で怒鳴っていました。私はこんなことももうこれで最後だろう、これは邪神の最後のあがきだろうと思い耐えました。

一月二十四日、あまり眠れなかったのかその日の朝も昨晩と同様父の精神状態は悪く、朝から恐ろしい形相で怒鳴っていました。この二日間の父の発狂の状態について考えると龍神の憑依による発狂ではなく狐の憑依による発狂だなと思いました。東方之光教団を通じて憑依していた龍神はやはりメシヤ様の御守護によって抜けたんだと思いますが、なぜ狐の憑依でまたこんなにも大暴れしたのかを考えました。それが意味するのは父の狐の憑依による発狂は教団が分裂して東方之光になる前の救世教時代から始まっているということです。メシヤ様御昇天後、世界救世教は金毛九尾の狐が首座を占めてきたということなんだと思います。父が昔からちょっとイライラすることがあるとすぐ怒鳴り狂っていた原因は救世教に入信したことによって狐霊に憑依されてしまったからなんだと思います。救世教が分裂する前、献金を煽られ家族が献金地獄に陥った理由も狐の支配によるものだったんだということが頷けます。

仕事を終え家に帰り妹に父の朝の様子を聞くと、朝拝で天津祝詞を奏上してから父の精神状態が良くなったと言っていました。その日は妹に父の東方之光教団の除籍の手続きに行ってもらいました。行ってみると特に手続きはないと言われたそうですが、熱海の方から慰霊祭のハガキは届いていたわけなので、そういった物が届かないように手続きをお願いしてもらいました。父はその日もまた飲み屋さんに行きましたが、帰って来てから一言も大声を出すことなくおとなしくテーブルに用意しておいたご飯を食べ、おとなしくソファーで寝ていました。

一月二十五日、もうこれ以上父が発狂することはないんじゃないだろうかと期待していたんですが、やっぱりその日もまた父は飲み屋さんに行き、帰って来た父は暴言を吐き散らしていました。そして、それまでは一度も言ったことがなかったメシヤ様に対する暴言を気違いのように何度も吐きました。いくら邪神に操られているからとはいえ、もう命を落とすかもしれないなと思いました。妹は私の部屋から居間にいる父に向けて天津祝詞を上げ浄霊をしていましたが、私はもう父に何もする気がありませんでした。妹が父に向けて天津祝詞を上げたあといっときの間父は我に返っていましたが、しばらくするとまた気違いになってメシヤ様に対する暴言を吐いていました。私と息子が布団に入ってからも父はずっと気違いの状態が続き、何度もメシヤ様に対する暴言を吐きお腹の副守護神の天狗と狸が交互に威張り散らしたり一人笑いをしたりして気味が悪かったです。おそらく東方之光教団を通じて憑依していた龍神と救世教時代から憑依していた狐霊との霊線が切れ、今度は父の副守護神が力を振るったんだと思います。

一月二十七日、飲み屋さんから帰って来た父は相変わらずまた大声を出して暴れ、台所のテーブルをひっくり返し、炊飯器やトースターや小棚、食器類など床に落とされ、私の部屋の襖を何度も開けては唾をかけてきました。メシヤ様への暴言も相変わらずでした。どうしていつまで経っても良くならないのか、これ以上どうすればいいのか悩みました。飲み屋さんを出入り禁止にしてもらってもどっちみち父は昼間から家でお酒を飲み発狂してしまうのでお酒を飲まなくなるように父の霊の曇りを無くしていくしかない、やっぱり浄霊しかないんだという考えにいたりました。父にはもう死んでほしいという気持ちがある一方で、浄霊で精神病とアルコール依存症が治るんだという奇跡を自分の目で見てみたい、こんな中途半端な状態で死なれては困るという気持ちが湧き起こり、夜中何日かぶりに自分の部屋から父へ向けて浄霊をしました。