339「黒龍と彼の副守護神」 令和4年6月

六月二十二日、その日は彼の家に泊まりました。夜久しぶりに連絡が来た友達と長電話をしながらお酒を飲んでいた彼はだいぶ酔っ払っていました。そして、電話のあとベビースターラーメンを食べていた時久しぶりにまた恐ろしい発言をしました。ポリポリ噛み砕く音に「十八歳の男の子を食べた時の音だ」と言いました。「人生やり直そうとしてるんだから」というようなことも言ったと思います。ここ数ヶ月彼が恐ろしい発言をすることもなく、人殺しと人食いは彼の幻覚と思い込みだったんだと私の中ではほぼ確定していたのにやっぱり本当のことだったのかとまた凍りつきました。「どういう意味?」と聞き返しましたが彼は何も答えませんでした。ベッドで眠っている彼の額に少し浄霊をしてから私も眠りにつきました。

次の日に改めて彼にその話を聞くと彼は自分が話したことを覚えていませんでした。「ポリポリする音っていったら指の音かもしれないけどそんなことはしていない」と言いました。しらばっくれてるようにも見えませんでした。彼から恐ろしい発言が出ると私はどうしても彼はやっぱり人を殺し人の肉を食べたんじゃないかと思ってしまいます。彼は小さい頃から数え切れないぐらい喧嘩をしてきているので、人の指に噛み付いたりはおそらくしているかもしれませんが、喧嘩して指を噛み千切ったことがあるのかと聞いてもそんなことはしていないと言いました。

前日の彼の恐ろしい話はなんだったんだのか、彼にはまだ黒龍が憑依しているのかと思い、彼に「前に頭の中に黒い蛇がいるって言ってたけど、今もまだいるの?」と聞いたら彼は自分がしたその話も覚えていませんでした。ただ、彼はその頃「自分には二つの人格がいる」と言っていたので、彼に何かしらの動物霊が憑依していたことは間違いないです。前日の恐ろしいサイコパス的発言で彼にはまだ黒龍が憑依していた可能性があるなと思えました。もしくは彼の副守護神が喋ったのかもしれません。

彼の副守護神については以前に天狗だろうと書いていますが、その後、おそらく彼の副守護神は一体だけではないなとずっと思っていたんです。彼の普段の姿と彼がお酒を飲んだ時の状態から見ても彼の副守護神は天狗だけではなくあきらかに狸もいるなと思っていました。どちらかというと狸が出てくる確率の方が高いです。そして、それだけではなく彼には龍神も憑いてるんじゃないかとずっと疑問に思ってきたんです。私の父が副守護神が二体いるのでそれが分かった時にはとても驚いたんですが、彼にいたっては間違いなく二体いて、もしかしたら三体いるんじゃないかとずっと疑問に思ってきたんです。

彼に黒龍が憑依していたことが分かった時、彼には天狗と狸の二体の副守護神がいて、副守護神とは別に黒龍に憑依されていたんだなと思ったんですが、そうではなく、あとから憑依された黒龍とは別に彼には元々副守護神として龍神もお腹の中にいたんじゃないかと思えます。それだとこれまで自分の中でいろいろ疑問に思っていたことが納得がいきます。多重人格である彼の正体は副守護神が三体いたことと、うつ病で薬を使用したことにより黒龍に憑依されたことと、一年前から我が家で何度か御神前で参拝することによって神様の使いとして狐に憑依されたことだったんだと思います。

前日の彼のサイコパス的発言が黒龍によるものだったのか彼の三体いる副守護神の中のどれかの発言だったのかははっきりとは分かりません。彼にはこれまでにまだ数回しか浄霊をしたことがありません。彼から恐ろしい発言が出るたびに私は凍りつきます。もっと彼に浄霊をしていこうと思います。そして、もしも彼が過去に本当に恐ろしいことをしていたんだとしたら彼の命によって罪の清算が行われるんじゃないかとも思っています。