359「三月二十九日」令和5年3月

三月二十九日になりました。この日は私にとって何かが起こる日です。三月二十九日は父の誕生日でもあります。そして、三年前のこの日私が一年八ヶ月ほど想い続けた当時好きだった人に子供が産まれていたことを知り、その人を想う気持ちを断ち切った日でもあります。そして、その日から六日経った四月四日にこの三年間夢中になった彼との出会いがあり、そこから泥沼の苦しい恋愛となり、一年が経った二年前の三月二十九日、その日私は彼がサイコパスであったことを知りました。その日彼は過去に人を殺し人の肉を食べたことがあるという発言をしました。夢中になってしまった人が人食い殺人犯だったということにとても苦しみました。ですが、そこから彼が人を殺し人の肉を食べたというのは彼に憑依する黒龍による思い込みなんだと判断し、彼に憑依する黒龍が離れるようメシヤ様に御守護いただけるよう私なりにやってきました。

サイコパスである彼の発言に恐怖を持ちながらも彼とは結婚するつもりでお付き合いをしていたのに結局彼とは別れてしまいました。彼と別れてからも彼とは何度も連絡を取り合い、彼に最後に会ったのは二週間前です。今の彼はもう私がいくら復縁を迫ってももう私とやり直す気はないんだと納得がいったのでその日本気で彼から離れる決意をしました。彼のインスタグラムを見てしまわないようにインスタグラムのアプリも消しました。ですが、やはりどうしてもまだ彼のことが気になり、妹の携帯で彼のインスタグラムを見せてもらいました。私が彼に最後に会った日から一週間経った週末には彼はもう別の女性を家に招き、一緒に作ったであろう二人分の料理をテーブルに並べて撮った写真をインスタグラムにあげていました。女性と一緒に作った晩ごはんをインスタグラムにあげていることからして彼はその女性とお付き合いを始めたのかもしれません。彼は何人もの女の人と連絡を取り合って自分に夢中にさせることを楽しんでいたようですが、その中から一人を選びちゃんと付き合いだしたということなのかもしれません。

私はこれまでに男性とお付き合いをしたのは離婚した元夫と彼の二人だけです。元夫とは結婚生活があまりにも苦しくて別れているため離婚しても何の未練もなかったんですが、彼には別れて半年以上経ってもずっと未練を持ち続けてきました。別れても相手のことをずっと想い続けている人というのは世の中にはたくさんいるんだろうと思いますが、私も四十歳にしてそういう経験をして苦しみました。

ただ、彼には未練はあるものの彼と結婚して幸せになれたかどうかは正直私も分かりません。彼は親から暴力を伴う厳しい躾をされて育っており、彼自身もそれを悪いことだとは思っていません。彼が息子に手をあげるところを見ると正直私もこの人と結婚したら息子も私も苦しむことになるんじゃないかという不安もかなりありました。それを考えると子供と二人自由に生活している今の方が子供にとっても私自身にとっても幸せなんじゃないかとも思います。彼がもう別の女性を家に泊めていることも分かり今は彼への未練は八割方消えてきているようにも思います。

話を戻しますが今年の三月二十九日もまた何か起こるんじゃないかと思っていたんですが、今年は恋愛絡みではなく我が家で怪奇現象が起きました。朝の五時にインターホンが五、六回なったんです。朝の五時に人が訪ねてくることもありえないことですが、そもそも我が家のインターホンはもう何年も前から壊れているため鳴るわけがなかったんです。精神病の父が発狂した時にインターホンを壊してしまいそれからずっとインターホンは使えない状態でした。ですが、ここ二、三ヶ月前に息子の学校の友達が我が家へ来た時にインターホンがあった所に残っていた二本のワイヤーを接触させ、インターホンが鳴ることを知りました。そのやり方でインターホンを鳴らすのはその息子の友達だけなのでまさかその子がこんなに朝早くに訪ねてきたのかとも思いましたが、外はまだ暗くとても怖かったので布団から出ませんでした。そしたら五時二十五分にまたインターホンが鳴りました。三度くらい鳴りました。やはりとても怖かったので布団から出ませんでした。そこからしばらくして眠りにつき七時頃またインターホンが鳴りました。その時間はもう外も明るくなっていたため息子が起きて玄関に出て行きました。息子が「誰?」と声をかけても返事がなく、玄関を開けても誰もおらず、インターホンのあった所を見たら二本のワイヤーが接触した状態だったそうです。前日にもその息子の友達が来たそうなのでその時にワイヤーを接触させたままの状態にしていたんだろうと思います。

無人の状態で何度もインターホンの音が鳴っていたことが分かりとても驚きました。ですが、いくらワイヤーが接触していた状態だったとはいえ人の手か何かで軽く押さえない限り音が出るはずがないのでとても不思議でした。三月二十九日は何か起こると思っていたため動物霊が面白がってそういったいたずらをしてきたのかもしれません。とてもびっくりした出来事でした。