255「再び彼に夢中になって」 令和3年1月

彼と再び連絡を取り合うようになってから一ヶ月経ちました。それまでの二ヶ月半の間、きっと彼はそのメンヘラ女性に言いくるめられて結婚までしてるだろうと思い少しずつ彼への気持ちも落ち着いてきてはいたんですが、再び彼と連絡を取り合うようになってからまた私の彼への気持ちも一気に再燃しました。ですが、彼はその女性親子との生活を経て精神面もぼろぼろになり、自分を見つめ直すと言い、子供のいる女の人に手は出せないと、私には応えられないと言われました。その女性と出会っていなかったら私と結婚していたと言われました。彼の経験した苦しみを思えば私も引き下がるしかないと思い、ならもう連絡を取らないと番号もすべて消すと言いました。電話でのやり取りだったんですが、その時私は彼に気づかれないように泣き声を殺して話していたんですが、泣いているのが彼に分かったようで、そこから話が一転して彼は私に会いに来てくれました。男は女の涙に弱いと言いますが、人一倍情にもろい彼はそのメンヘラ女性に別れ話をするたびに泣きつかれてこんな風に優しくしてまた復縁を繰り返すということをやっていたんだろうなと想像できました。

私は泥沼の恋愛の最中彼に何度もきついことを言って彼のメンタルをぼこぼこにしてしまっていました。一方でそのメンヘラの女性は私とは逆で泣いて彼にすがりついていたので、男性の心理的には私のような女よりそういう女性の方が守ってあげたいと思うのかもしれません。彼からはその女性が二度の不倫と二度の中絶の経験があることを聞いていましたが、新たに聞いた話では不倫は二度ではなく三度だったそうです。その女性は以前にも精神病院に入院したことがあったそうですが、その入院した病院の家庭のある病院関係者とも退院後不倫関係になったこともあったそうです。中絶は十八歳の時にも一度しているそうです。その女性は不倫も三度、中絶も三度やっているということになります。そういう話を聞くたびにその女性のことをとんでもない人間だなと思ってしまいます。私との関わりで泥沼になるまで彼は一度も浮気や不倫なんてしたことのない人間です。その女性は本来は彼にとっても一番嫌いなタイプの女性だったようです。それでもその女性は男にほっとけないと思わせることがとても上手い女性のようで、自分が犯した罪に関しても自分は被害者であるかのように話していたそうです。ある意味彼はその女性に洗脳されていたんだと思います。彼自身も目が覚めた現在は洗脳されていたと、今になって思えばなんであんなにずるずると別れたり戻ったりを繰り返して婚約までしたのかも分からないと言っていました。

その女性は良いところのお嬢さんのようで高校も進学校に通っていたそうですが、勉強が追いついていかず、親の期待にも応えられず挫折してしまい、自分に自信を持てない人間になってしまったようです。その女性の父親がとても厳しい方のようなので、その厳しさが余計にその女性の人格形成を歪めてしまったとも言えると思えます。ですが、その女性の男性への依存は病的なほどです。これはおそらく前世との因縁があるんだろうと思えます。前世で男に捨てられて気ちがいになって身投げでもしたのかもしれません。男に捨てられた苦しみを持ったまま生まれ変わり、捨てられたくないという強い執着が魂に刻まれており、今生において異常なほど男に依存してしまうのかもしれません。

その女性本人には全く自覚もないようですが、その女性を知る人から聞いた話ではその女性は小、中学生の頃には女の友達に異常なほど依存し、その友達は学校に行けなくなってしまったそうです。生まれ持った依存体質は前世との因縁だと思えます。

そしてもう一つ、その女性はおそらく私の前世かそれ以前の過去世で関わりがあったんだろうと思っています。私のこれまでの人生で私に大きな苦しみを与えてきた人物というのは前世なりこの三千年の夜の時代で何かしらの因縁がありました。この泥沼の恋愛で私は地獄のような苦しみを味わいましたが、これだけ恋愛で私を苦しめたその女性は絶対に過去世でも関わりがあると確信しています。過去世では私がその女性を苦しめてしまったのかもしれません。

今はもう彼はその女性に対して何の情もなく、もし退院後その女性が家に押しかけてくるようなら警察を呼ぶと言っています。彼は退院後その女性が彼の家に放火しないかと心配しています。いつその女性が精神病院を退院するかまだ分かりませんし、退院後のその女性の行動を私も心配しています。私はやはり彼との将来を考えています。その女性の今後の不安だけではなく、彼は女の人を魅了させるのがとても上手い人なので他の女の人に取られたくないという思いで私もけっこう必死に彼にアプローチをしています。今までやったこともないような彼の心を揺さぶる情熱的な言葉をラインでも送っています。まずは退院したその女性が彼への執着を捨てて彼に関わらないことを願っています。