242「父、薬服用」 令和2年9月

九月六日の日曜日、その日は台風十号がきました。大きな台風ということで実家を出て生活している妹親子も我が家に帰ってきました。停電になることを想定し、洗濯、入浴、夕食、食器洗いを早めに済ませ、夜すべて終わらせたタイミングでちょうど停電になりました。我が家の東側には二階建てのお隣の家があるため東風が吹いている間は全くといっていいほど風の影響はなく、十一時前には私は寝ました。その後から南風に変わり夜中十二時頃が一番風の影響が強かったようで、玄関に吹きつける風の音で一瞬だけ私も目を覚ましましたが、そのまままたぐっすり眠りました。朝方四時頃に停電が直り、テレビがついてテレビから心地よい音楽が流れてきたため目を覚まし、嵐が去った心地よさを感じまたゆっくり寝ました。強い風で屋根の瓦が落ちるかもしれないと考えていましたが、何の被害もなく助かりました。

その日衝撃だったことは台風のことではありません。父がもう五ヶ月ぐらいも前から薬を飲んでいるということを妹から聞いたことです。五ヶ月前というと父がまだ精神病院に入院していた時です。施設に移る一ヶ月ぐらい前から父がだいぶ元気がなくなっているという話は聞いていました。妹自身も詳しくは聞いていないようでしたが、施設の職員の方が眠れないからと言って父が自ら薬をもらいに来たということを言っていたそうです。眠れないから薬をもらいに来たということは睡眠導入剤を飲んだんだろうと思います。

妹は父が薬を飲みだしたことを五ヶ月もの間私に隠し続けていました。私に話せば私が断固反対するからだと思います。ですが、私はその話を聞いて妹を責める気は全くありませんでした。父のことはすべて妹にまかせっきりにしてしまっていたからです。

五ヶ月前というとちょうど私が泥沼の恋愛が始まった頃です。もし私が妹から父の薬の話を聞いていれば父親が大変な時に恋愛事にうつつをぬかしている場合ではないと自分に言い聞かせ恋愛を諦めていただろうと思います。かといってこの五ヶ月間私は恋愛を楽しんでいたわけではなく思いもよらない心が引きちぎれるような苦しい思いをし続けた泥沼の恋愛だったのでどちらがよかったのかなんて比べることもできません。

結局私は彼のことを忘れることができず、台風がくる前日まで彼にラインを送ってしまいました。私もそうとう未練がましいしつこい女だと思います。最後の三日間は彼からの返事も一切なかったのでもう本当にいい加減にしようと思ったところへ妹から父が薬を飲んでいるという話を聞き、心を入れ替えようと思いました。心を入れ替えるといっても無理に彼のことを忘れようとするわけではありません。好きな気持ちは持ち続けても連絡はしないということです。

父にはもう三ヶ月ほど遠隔浄霊もしていませんでした。何度も書いていることですが、精神病の父の攻撃のターゲットにされ散々苦しんできたことと性的なことで父に苦しめられたため父に浄霊をしようという気力がないからです。ですが、これ以上父に薬を飲ませるわけにはいかないので気力を振り絞るしかありません。父にされたことの心の苦しみを緩和させるために側頭部への自己浄霊をしっかりしつつ父へ遠隔浄霊をなるべく毎日していこうと思います。