六月五日に父が病院内で問題を起こし隔離室へ入れられ、病院からは父に強制的に注射を打つことを私が認めるかそれとも退院させるかの選択を迫られました。私と妹は懸命にメシヤ様に御守護を祈り父への遠隔浄霊に取り組みました。私と妹が病院の先生との話し合いに行った十日から六月十五日の地上天国祭の日までの五日間はさらに必死にメシヤ様に祈り仕事も休み朝から晩まで天津祝詞と善言讃詞の奏上と遠隔浄霊を行いました。そして、御守護をいただき父の精神状態もまただいぶ落ち着いたようでどうすることもできない二択の決断をどうにか引き延ばすことができました。
地上天国祭から三日過ぎた頃から私には大きな疑問が生まれました。「父の御守護って何?」という疑問です。父がとてつもなく恐ろしい精神病になってから三年四ヶ月経ちましたが、この間私は言葉では言い尽くせないほどの地獄の苦しみを味わいました。父に早く死んでほしいと何度も何度も思いました。ですが、そんなことを神様に祈るわけにはいきません。なので、いつもメシヤ様には父の御守護をお願いしますと祈っていました。ですが、もし父に憑依する邪神が改心し父が正常になったとしても私はやはりもう二度と父と一緒に生活したくはありません。父と一緒に生活することを考えるだけでもう私の人生はこの先真っ暗です。
地上天国祭以降私はまた父への遠隔浄霊も疎かになってしまいました。それまでの五日間必死にやれるだけのことはやって力尽きてしまったからです。父はずっと隔離室に入れられたままでした。ずっと何もない部屋にいるとストレスも溜まるはずなので父の精神状態が余計に悪くならないか心配でしたが、父は他の患者さんと同じ部屋にいると同部屋の父が嫌っている人の悪口を大声で言い出すので父にとっては何もない隔離室の方が精神状態が落ち着いていられるようでした。
父を今後どうすればいいのか妹と何度も話し合いましたが全く答えが見つかりませんでした。父を家に戻せばご近所の方達にまた恐怖を与えてしまいます。そして、妹は私が父と一緒に暮らすと私が父に対して上から目線の言い方をして父の精神状態を悪くさせるので私と父が一緒に暮らすのは無理だと言います。妹はどこか遠くに家を借りてそこで父と一緒に暮らすことを考えてくれていました。妹は昔いっぱい父親に迷惑をかけてしまったので、その分父の面倒をみようと考えてくれています。ですが、本心では妹だってもう父と一緒に暮らしたくはないんです。父と一緒に暮らすとしても本当に安心できる状態まで父の精神状態が良くならないと一緒に生活なんてできません。
妹が本当に快く父と一緒に生活してくれるならありがたい限りなんですが、自分の人生を犠牲にして父と一緒に暮らすというような気持ちであるなら私も妹に父のことをまかせるわけにはいきません。本当にどうすればいいのか分からない状態です。