232「失恋」 令和2年3月

三月八日、その日私は決定的な失恋をしました。一年半想い続けた人がついに結婚したことが分かったんです。数日前からラインの彼のプロフィール写真が花束の写真になっていました。もしかして結婚したんじゃないかとかなり動揺しました。ですが、彼にそれを聞く勇気も全くなく、自分から彼にラインを送ったりなんてもうできないと思っていたので数日間もやもやした気持ちでいました。ですが、三月八日は私にとって記憶に残る日でもあります。ちょうど一年前の三月八日に名前が消えていた彼のラインが復活し、意を決し彼に初めてラインを送った日だったからです。この日を逃したら私はもう勇気を出せないかもしれないと思い、意を決し自己浄霊をたっぷりしたあと彼にラインを送ってみました。案の定彼は結婚していました。彼には祝福のメッセージを送りラインのやり取りを終わらせました。彼に告白し振られてからもう八ヶ月が経ちましたが私はずっと彼のことを想い続けてきました。彼は私の運命の人だと思っていたのでいつか奇蹟が起こるかもしれないとずっと信じていたんです。

ですが、彼は私が彼を想い続けている間につきあっている彼女との愛を育み結婚していました。ですが涙は出ませんでした。こうなることは半分は予想できていましたし、仕事と家事と育児で忙しい毎日を送っていると悲しみに浸っている余裕すらありません。ショックではありましたが、「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせました。