245「境界性パーソナリティ障害」 令和2年9月

九月二十二日、その日の夜寝る前に携帯を見ると彼がラインのプロフィール画像とラインミュージックを変更しているのに気づきました。あからさまに寂しさが強調されていたので彼にラインを送ってみました。彼はその日死に物狂いで彼に依存してくる女性との同棲生活を終わらせたそうです。同棲の期間は二週間もなかったんじゃないかと思います。彼がその女性との生活が無理だと思ってもその女性が彼から離れるわけがない、このまま流されて彼はその女性と結婚するんだろうと私は思っていたので、その女性が別れを承諾し彼の家から出て行ったのは意外で驚きました。

私は彼と頻繁に連絡を取り合ってたいた頃、彼とカラオケに行く約束をしていました。ですが、彼がその女性と一向に別れることができなかったためその約束が果たせないまま彼と終わっていたんです。ですが、その女性との同棲生活を終わらせたその日、彼がラインで今度カラオケに行こうと言ってくれました。また彼とよりを戻せると淡い期待を持ちました。

同棲生活が終わったとはいえその女性が彼のことを諦めるはすがないと私は不安でした。次の日になるとその不安はさらに大きくなりました。その女性は彼と同棲生活を始めるまで毎日彼に電話をかけてきていたんです。最初は短い時間だけだったそうですが、彼の服に私の髪の毛が付いていたことがあったそうで、その時からその女性は彼の浮気を疑い彼が仕事から帰ってくる時間、五時半頃には電話をかけてくるようになったそうです。浮気と言ってもその時点では彼はまだその女性と付き合っていたわけではなく、彼がその女性と付き合っていると思い込ませてしまっていた時のことです。仕事から帰るとすぐにその女性から電話がかかってきて、その女性が薬を飲んで寝るのが九時前頃で、その間いつもずっと電話を繋げた状態だったそうです。そして、その女性が寝たあとは今度はその女性の子供と電話で喋ってしりとりをしたりして子供を寝かしつけていたそうです。

そして、電話はそれだけではありません。うつ病のその女性が飲んでいる睡眠導入剤は短時間で切れる薬のため、十一時半頃に一度目を覚まします。その女性は目を覚ますと毎日必ず彼に電話をかけてきていたんです。彼の声を聞いてまた安心して眠りについていたんです。電話に出なければ浮気を疑って何度も電話をかけてきていたそうです。そしてまた夜中の一時半ぐらいにも毎日電話がかかってきていたそうです。

私はその話を聞いて毎日毎日そんなことをしている彼に本当に驚いていました。話は長くなりましたが、毎日そこまでしてくれていた優しい彼のことをその女性が諦めるはずがありません。同棲生活が終わった次の日にはまたその女性から死に物狂いで泣きつかれ別れ話も保留になったそうです。その話はラインではなく久しぶりの彼からの電話で聞きました。そして、その次の日にも彼から電話が来て正式にその女性と別れたと告げられました。二日連続で彼から連絡がきたということもあり、彼がまた私に戻ってきてくれるんじゃないかと期待しました。

ですが、その次の日からラインの返事が止まりました。そのまた次の日になっても何度ラインを送っても既読がつかず、ブロックされているなと思いました。そして、彼のラインの投稿を見たら私と関わってきた約半年の間の投稿が全部消えていたんです。泥沼の恋愛でしたが、彼のラインの投稿は私のことを想ってくれていると思わせるような投稿がいくつもあったんです。その投稿が全部消えていたのでいったいどうしたんだろうと本当に心配になりました。私はこれまで彼からの着信に折り返しでかけたことはあっても自分から電話をかけたことなんて一度もありませんでした。ですが、その日はとても心配だったので自分からライン電話をかけてみました。電話は無音で本当にブロックされていることが分かりました。

どうしても気になったため彼の携帯の番号にも電話をしてみましたが電話に出てもらえず、ショートメールを送りました。しばらくして彼からショートメールが返ってきました。結局彼はまたその女性とよりを戻していたんです。最後のチャンスを下さいと泣きつかれてもう一度やり直すことにしたそうです。そして、疑われないように私のラインをブロックしたそうです。もう電話もしないでほしいと言われました。連絡できればまた連絡すると言われました。おそらくまた同棲を始めたのかもしれません。私と関わったままでは本気でその女性と向き合うことができないと判断し、私との連絡を一切経ち、その女性と真剣に向き合うと決めたんだろうと思います。

なんだ、そうかと思いました。もう涙も出ませんでした。ブロックされていたので彼には読んでもらっていませんが、私はその日彼にその女性が境界性パーソナリティ障害なんじゃないかとラインを送っていたんです。その女性はうつ病も患っていますが、それ以前から境界性パーソナリティ障害だったんじゃないかと思います。以前別れ話をした時には別れたあとに電話にでずにいたら五十回ぐらい着信があったと聞きました。さすがにそこまでされたら充電が切れてしまうからと彼は電話に出たそうです。そして、何でもするからチャンスを下さいと縋られたそうです。もう死にそうな状態のその女性のことを彼はまたほっとくことができなくなりよりを戻したりしています。こういったやり取りを彼はもう何度もやっているんです。これが最後と決め彼も死に物狂いですがりついてくるその女性とまたよりを戻しましたが、今後二人がどうなるのかは分かりません。私はもう身を引くしかありません。

彼が本当にその女性に苦しめられ別れたいと思っているならその女性に遠隔浄霊をするつもりでいましたが、彼は苦しみつつもどうしてもその女性をほっとくことができないようなので、私ももう何もする気はありません。

心を整え、私は今自分がやらなければならないことを、御神業を開始していかなければと思っています。