100「熊本のKさん宅へ伺う」 平成30年1月

一月十一日、その日は昼過ぎから妹が家に来てくれました。父の分まで食事を作ってくれ、父に浄霊も取り次いでくれました。浄霊の間も父はずっと私や親戚、近所の方への暴言が止まりませんでしたが、妹は黙って浄霊を続けていました。妹が台所に立っている間も父はずっと声を荒げ暴言を吐き続け、気が収まった父は機嫌がよくなっていました。その日は妹が家に泊まりましたが、妹がいてくれたおかげで久しぶりに機嫌のいい父の姿を見ることができました。

そして、その日はメシヤ教の熊本のKさんに連絡をすることができました。そうなった経緯は数日前に楳木先生のお母様が私の父に電話をしたいから連絡先を教えてほしいということを大分の楳木先生の姪御さんから妹にメールがきたことがきっかけでした。父は二年前に私がメシヤ教の参拝に行かなくなってからもしばらくは一人で大分の本部の月次祭に毎月行っていました。それがいつのまにか父もメシヤ教の参拝に行かなくなったので楳木先生のお母様も心配していてくださったようです。

私は二年前に起きた私と楳木先生とのやりとりのことと、現在のメシヤ教が邪神による霊憑り宗教になってしまっていることを楳木先生のお母様に会って話をしたいと思いました。そして、楳木先生の姪御さんに先生のお母様に会ってお話ができないかということを妹にメールで聞いてもらいました。すると、先生のお母様はご高齢なので、ときどき話が前後することがあるという返事がきて、ご高齢の先生のお母様にすべてお話するのはやめたほうがいいと妹と話し合って断念しました。

それで思いついたのがメシヤ教の熊本のKさんに会って話をすることでした。私はKさんの連絡先は知らなかったんですが、妹がKさんの連絡先を知っていたため、妹を通じてKさんと連絡を取り、一月十四日の日曜日にKさんの家に伺うことになりました。私は喋ることが苦手なので、どう話せばいいんだろうと悩みました。それにメシヤ教の間違いを伝えるのも私はストレートにしか話ができないので私がしゃべればKさんがかなり不愉快な思いをすることになるでしょうし、どうしたものかと考えていたら、喋ることより大事なことがあったと思いつきました。それは、私が平成二十七年のメシヤ教の御降臨祭で発表させてもらうつもりで作成した体験談を読んでもらうことです。私は体験談を携帯のメールで作成しており、パソコンも持っておらず、機械関係は苦手なので、自分でプリントアウトすることなどできないんですが、その体験談をプリントアウトしたものを持っていたことを思い出しました。それは、体験談作成後、楳木先生にメールで送った体験談を先生がパソコンに落としてコピーしたものを私に渡して下さっていたからです。私の今回のやるべきことは無理して喋ることではなく、この体験談を渡すことだと思いました。

一月十四日、息子と妹と妹の子供と四人でKさんの家に伺いました。Kさんの話を伺うとKさんも楳木先生が亡くなられたあと随分悩まれたそうです。ですが、霊憑りに関しては信じこんでしまっていました。霊憑りの間違いを一応私も話しましたが、私の話は理解されませんでした。私もそれ以上強く言うこともせず、Kさんの話に耳を傾けていました。

そして、驚く話がありました。月次祭の時に楳木先生の姪御さんに憑霊現象が起こるようになったそうです。龍神による憑霊だと言っていました。そして、人霊の憑依も起こると言っていました。月次祭の集団浄霊の時に浄霊をいただくために先生の姪御さんに憑るそうです。しかも何人もの人霊が列を作っているのが姪御さんには見えるそうです。それを聞いてなんてこったと思いました。先生の姪御さんに見えている列を作った何人もの人霊というのは幻覚だろうと思います。姪御さんに憑依している邪神に見せられている幻です。そんな話を聞けば本物の憑霊現象だと思いこんでしまう人もいるのかもしれません。現に聞いていた妹はその話を信じて聞き入っていたので私も妹においとその場で注意したくなりましたが、黙って話を聞きました。邪神は本当に巧妙な手段でメシヤ教の信者さん方を狂わせているなと思いました。Kさんにその場で姪御さんの霊憑りの間違いを指摘したかったんですが、言っても理解されないだろう、Kさんがご立腹されると思い黙っていました。

他にも月次祭の時にはラップ減少が起こるとも聞きました。ダダダダダっと襖を龍神がしっぽで叩いていく音だそうです。Kさんはそれを聞いて楳木先生が来られたと思ったそうです。Kさんの家でもパーンと音が鳴るラップ現象が起こるそうで、Kさんはそれを楳木先生が出て来られたと思うそうです。そういうパーンと音が鳴ったりするラップ現象は邪神のいたずらだと思います。メシヤ教の方々は完全に霊憑りを信じこんでしまっているため、そういった邪神によるラップ現象も楳木先生が霊界から来られたなどと勘違いをさせられてしまっているんだと思います。

その日の私の一番の目的はKさんに体験談を渡すことだったので、いろいろ間違いを指摘したい気持ちを抑え、その日は家に帰りました。二年間葬られてきた体験談をやっと人に手渡すことができ、一つやるべきことをクリアできたと思いました。帰りの車の中で妹にはKさんから聞いた人霊が浄霊をいただくために列を作って並んでいるのが見えるというのは邪神による幻覚なんだと、邪神にそう思わせられているんだということを説明しました。ラップ現象も邪神によるいたずらだと説明しました。ですが、妹はすぐには納得しませんでした。それは、私自身もラップ現象を体験しており、それを妹に話していたからです。

平成二十八年の十二月二十三日のメシヤ様御降臨祭を我が家で行った時にメシヤ様がお出ましになりました。参拝を始める直前襖ががたがたと音がしました。メシヤ様のお出ましを先祖が知らせてくれたんだと思います。そして、その次の瞬間にはメシヤ様が到着されたことを知らせる合図かのように床の間の横の縁側の窓の外にひゅーっと突風が吹きました。そして、すぐ父の先達で祝詞の奏上が始まりました。私は父の先達のもと、一人驚きと感動の中メシヤ様がお出ましになっていると思うと緊張して顔も上げることもできないまま参拝を終えました。

そんな出来事があったため、妹はKさんから聞いたラップ現象が楳木先生が来られた合図だという話を簡単に信じたんだと思います。何が違うかというと龍神のしっぽなのか狐のしっぽだったのかは分かりませんが、ダダダダダっとしっぽの先で襖の音を立てたり、パーンと音を立てたりするのは品がありません。神様や高級霊のお出ましを知らせるような合図の音ではないはずです。なにより楳木先生は霊界で修行の身となられているはずです。楳木先生の霊が月次祭に来られるはずはありません。そういったのは霊憑りを信じこませようとする邪神のいたずらでしかないと思います。それを話すと妹も納得していました。