257「彼の宿命」 令和3年1月

一月二十七日、彼から電話がきました。前々日から前日にかけて何が起こったのかを詳しく聞きました。前々日に外泊許可が出て精神病院を出てきたメンヘラ女性がとった行動は彼の職場に何度も何度も電話をかけてくるという驚きの行動でした。仕事の休憩中に彼がその女性に職場に電話をかけるのをやめるように電話をして言ったそうですが、その後も何度も職場への電話が続いたそうです。「私は妊娠してるんですが、どう責任とってくれるんですか」と脅迫めいたことも言っていたそうです。もちろんその女性は妊娠なんてしていません。その女性は入院する以前にも「妊娠したかも」と彼に離れていかないようにするための脅しのようなセリフを何度も言っていたそうです。彼の職場に何度も電話をして電話対応をした事務員の人におかしなことを言っていたようなので、その日一日彼の職場は大騒ぎになったようです。

そして、夜その女性は一人で彼の家に来たそうです。もちろん中には入れず、インターホン越しではなくラインで会話をし、彼が警察を呼ぶとその女性は帰って行ったそうです。その後彼は警察との話になり、その間にもその女性から彼に電話がくるので、その女性が本当におかしいことを証明するために電話のスピーカーを使ってその女性の言っていることを警察にも聞いてもらい理解してもらったそうです。その女性からの着信は夜中までずっと続いたそうです。その夜彼は一睡もできなかったそうです。

一睡もできないまま翌日仕事に行くと、また朝から職場に何度も電話がかかってきていたそうで、上司からは「会社に迷惑をかけないためには君が会社を辞めることだ」と言われたそうです。彼はそのままもう仕事を休むように言われ、別の上司が彼を弁護士へ相談に連れて行ってくれたそうです。警察からもその女性の親へ電話がいき、親姉妹が説得に行ったそうです。どんな状況だったのかは分かりませんが、結局その女性はそのまま精神病院に戻されたそうです。

会社に大迷惑をかけてしまい彼もそうとうきつかっただろうと思います。その女性が彼の家に押しかけてくることは想定できることですが、まさか何度も何度も彼の職場に電話をかけるとは私も思っていませんでしたし、彼も同じだろうと思います。ですが、その女性が男狂いの精神異常者であることは最初から分かっていたことです。その女性が以前にも男性関係でおかしくなって警察沙汰になっていることや精神病院に入院したことがある話など私も早い段階から彼に聞いていました。それでもやっぱり彼はその女性に泣きつかれてはまたほっとけなくなるという繰り返しでずっと洗脳されていたんだと思います。彼は精神異常者を支えて生きていけるほどメンタルの強い人間ではありません。洗脳されたまま婚約までして、自分が崩壊してしまうまで彼はその女性を支え続けました。婚約を破棄してしまっているため裁判になって慰謝料を支払うことになりそうだということですが、お金を払ってそれでその女性の気持ちが収まってくれればいいんですが、それでもまたその女性がおかしなことをするようであればまた警察沙汰だろうと思います。外泊許可が下りた間にその女性は問題を起こし警察沙汰になってしまっているのでまた当分は入院生活が続くだろうと思います。

彼がその女性と飲み屋で出会ったのが去年の二月のことなのでちょうど一年が経ちます。彼もこの一年いったいなんだったんだろうといろんなことを考え反省もしているだろうと思います。人との出会いというものは何かしらの縁があり、彼とその女性も過去世でも何かしら関係があったんだろうと思います。彼もこの一年洗脳され苦しみながらもその女性の気持ちに応え、真剣に向き合い、自分の心がぼろぼろになるまで支え続けたんだと思います。この一年の出来事は彼の宿命だったのかもしれません。そして、それでもずっと彼のことを忘れることができず彼のことを想い続けた私にとっても地獄のような苦しみでした。

その女性のうつ病は中絶した水子の怨霊の憑依だろうと思っているんですが、何度も不倫や中絶をした罪の問題はさておき、その女性がうつ病で日々きつい思いをして生活しているうえに毎日の薬の服用で薬毒漬けになって狐憑きになり気の毒な人だとは思っています。狐に憑依されるとよく嘘をつくようになりますし、男の人を魅了させ洗脳させるのが上手くなります。元々人に対する依存が激しい人が狐憑きになればターゲットにされた人と言えば失礼かもしれませんが、依存されてしまった人はとことん苦しむまで洗脳されてしまうんだと思います。

これ以上は無理だと思って別れ話をしてもそのたびに死に物狂いで泣きつかれるのはもちろんのこと、脅しのようなことを言って逃れられなくさせるのはまるでアメとムチのようだなと思います。そうやって狐憑きの人は相手を洗脳させるのかもしれません。彼はまんまと狐に騙されました。

その女性もまともな精神状態になってほしいですし、そういった人を救うことがメシヤ様を信仰する者の役割だとは思っています。その女性が私の恋敵でなければすぐに助けるのにと葛藤があります。まずは身も心もぼろぼろになっている彼をどうにか助けたいです。