270「自首してほしい」 令和3年4月

四月十七日、土曜日の夜十一時前、別れを告げた彼から「さみしー」とラインがきました。ライン電話も二度きました。電話に出ず、ラインの既読もつけずにいたら「ブロックした?」とショートメールがきました。本当に寂しくてラインをしてきたのか彼の秘密を知ってしまった私の様子を伺うためにラインをしてきたのか分からず、寝たことにしておこうと思い返事をせずに寝ました。口封じに殺しに来るんじゃないかと思い外の物音に敏感になりながらも眠りにつきました。

一晩経った十八日の日曜日、彼が悪魔モードにならない昼間のうちに彼にラインを送り、彼に自首しないのかと言おうと思い、まず自己浄霊をしました。そして、御玉串料を包み御神前で天津祝詞を上げて彼の身霊を清めていただけるよう祈りました。それだけではまだ不安で、一大事の時なので祝詞を三回上げた方がいいと思い、もう一度天津祝詞を三回続けて奏上し、御守護をお願いしました。

そして、彼に向けて遠隔浄霊をしてから彼へラインを送りました。名前だけ伏せてそのまま載せます。


【久しぶり。
ブロックしてないよ。

昨日はお酒飲んで寂しいモードになってたのかな?

私ね、ずっと○○くんの怖い話のこと考えてたんだ。あれは本当の話なの?それともうそなの?私を脅すようなこと言ったりナイフ持って来たってことは本当の話だったのかな。

もし本当の話なんだったらさ、自首しないの?相手の家族はずっとその人のこと心配して探してると思うよ?

自首するっていっても○○くんの話が本当の話ならとてもじゃないけど自首なんてできないだろうとも思うけど。

でもさ、私神様を信仰してるからその視点から言わせてもらうけど、神様は人間一人一人のいい行いも悪い行いも全部見てるよ?

○○くんの怖い話がうその話なんだったとしたらこんな話してごめんね。

うそか本当かも分からないし何の証拠もないんだから私が警察に言うとかはないからそれは心配しないでね。

でももし○○くんの話が本当の話だったとして自首したい、罪を償いたいって思った時には一人で警察に行くのが辛かったら私一緒に行くよ?

○○くんと離れてから私はこんなことを考えてました。

○○くんの話がうその話なら○○くんうそがうますぎ。演技しすぎ。

長々とごめんね。】


彼からはあの話はうそだったと白々しいと思ってしまう言い訳のような言葉が次々ときました。携帯の画面がバキバキで今から修理だとも言ってました。そして、最後に妹を救わないといけない、今家族がめちゃくちゃで大変だということを言っていました。彼が婚約を破棄した女性もメンヘラだったので家族を巻き込んでの大騒動となりましたが、実は彼の妹もメンヘラで薬に依存しており、いろいろ大変なことになっているという話は以前にも聞いていました。彼ももう私を頼ったりしない、お元気で、ときたので、

【妹さん大変なんだね。

○○くんの話がうそでよかった。ほんとびっくりしたから!!

元気でね!妹さんのことがんばってね!】

と返しました。彼が自首する気が全くないことは分かりました。そして、彼の携帯の画面がバキバキで今から修理だという話に関しては、彼の携帯の画面は元々ガラスフィルムにひびが入ってはいたんですが、前日の夜に私にさぐりのためのラインとショートメールを送ったのに私が何の返事もしなかったのでイライラしたのか、もしくは私が送ったラインの内容にイライラして携帯を投げたか力任せに画面をぐしゃっとやったんじゃないかと想像しました。そして、携帯の画面がバキバキだと私にわざわざ言ってきたのは「警察に言えば裕美さんもこうなるよ」と脅されているようにも思えました。

彼は本当に多重人格で、職場ではいつもお調子者でもあり、仕事のお客さんに対してもとても親切な善人なんだろうと思います。ですが裏の顔は違います。彼は小さい頃から喧嘩もよくしていたそうです。ただの喧嘩ではなく彼のやったことは警察に通報されてもおかしくないほどの残虐なことをやっています。二、三ヶ月ほど前に一緒に居酒屋に行ってお酒を飲んでいた時にしゃべっていたことですが、彼は薬の売人もやったことがあると言っていました。合法ドラッグだと言っていました。あまりにもびっくりしてその時は彼の頬を引っ張って説教しました。本気で強く引っ張ったわけでもないですし、優しく言っただけです。あまり詳しくは把握できていないんですが、彼は破茶滅茶な生き方をしている人です。その話を聞いた時にはとんでもない人を好きになってしまったな、私はこの人と関わっていて大丈夫なんだろうかと不安に思いました。ですが、今現在悪いことをしているわけではないんだから彼の過去のことは水に流そうと思っていました。ですが、今回知ったことは殺人と人食いです。こればっかりはもう水に流せるようなことではありません。

自首しないのかと伝える私がすべきことはちゃんと伝えたので、あとはもう御守護願いをして神様にお任せするしかないと思っています。