130「父に憑依していたのはサタンだった」 平成30年3月

三月十七日、その日も朝から父は発狂していました。そして、ものすごい勢いで私の部屋に入ってきて、「俺の耳にはマイクが入ってるから、今から自分の耳を削ぎ落とすから俺がやったらおまえもやれよ」と声を荒げて言われました。父の手を見ると包丁を握りしめていました。私を殺すために包丁を持ってきたわけではなかったようなので、ひとまず安心しました。そして、父の言葉を突っぱねて部屋から出て行くように言いました。父がそこまで感情が高ぶってしまったのは朝から発狂する父に私が文句を言ったせいでした。父はそのまま何もせずに居間に戻って行きました。包丁の刃の部分はキッチンペーパーで巻いてあり、包丁を振り回すようなこともなかったので、一緒に部屋にいた息子は父が包丁を握っていたことはおそらく気づいていなかっただろうとは思います。

その日も昼過ぎには妹が家に来てくれ、父に昼間からお酒を飲むんじゃなく庭の畑仕事をするように話しかけ父は夕方までは庭仕事をしていました。ですが、夕方から父はまた倉庫で飲みだし、また外で大声で発狂してしまいました。私も妹も何度も何度も父を止めに行き、早く家の中に入ってくるように促し、父も分かったと返事をするものの、またすぐ大声を出し始めるという繰り返しでした。

その日は息子が熱を出して夕方から寝込んでおり、父のことをいったん妹に任せ自分の部屋に戻ると、息子は頭の激痛で涙を流して苦しんでいました。その隣では妹の子供も大泣きしていました。外で大発狂している父の大声を聞きながら私は右手で妹の子供を抱き、左手で泣いて苦しむ息子の頭を浄霊しました。本当に地獄でした。その時メシヤ様に声に出して父の御守護をお願いしました。すると父の大声が止まりました。そして、父はおとなしく家の中に入ってきました。息子も頭の浄霊をするうちに痛みが治まったのかすぐに眠りだし、一、二時間後に目を覚ました時にはすっかり元気になっていました。

その日もまた父が近所の方への妄想による批判を大声で叫んでしまい本当にもうどうすればいいのか分からずその日の夜は御教えに求めました。精神病に関する御教えではなく、ユダヤフリーメーソンに関する御教えを拝読しました。御教えにはユダヤフリーメーソンを支配しているのはサタン(赤龍)だという内容が書かれていました。何度も拝読したことのある御教えですが、それを見てはっとしました。父に憑依している龍神はサタンだったんだと気づきました。前日に父が大発狂し、ものすごい勢いで大暴れし私と妹に暴力を振るってきましたが、そういう時は龍神が憑依した時です。その日の夕方父が発狂しだした時に父の顔を見たら真っ赤になっていました。お酒を飲めば顔が赤くなる人はいっぱいいますが、たんにお酒を飲んで赤くなるというレベルではなく、殺気立って恐ろしいほどに真っ赤になっていました。そんな姿はこれまでに何度か見ているんですが、私はそれが副守護神の天狗の現れだろうと思っていたんです。そうではなくサタンだったんだとようやく気づきました。

父がとてつもなく恐ろしい精神病になってもうすぐ二年二ヶ月が経ちます。父に龍神が憑依したということは分かってはいましたがそれが黒龍なのかサタン(赤龍)なのかまでは分からずにいました。それがようやく分かりました。これだけ真っ赤になってサタンの様相を示していたのに私は今までなんで気づかなかったんだろうかと思いました。その日は眠りにつくまでずっと「サタンだったのか」と呆然と繰り返し繰り返し考えていました。