23「幼稚園と早期教育」 平成28年11月

自閉症などの発達障害をもつ子供の親は幼稚園や学校のことでも随分悩み苦しむと思いますが、私が苦しんだことはまず子供を幼稚園へ入れたことでした。メシヤ様の教えでは早期教育はよくないと、七、八歳で学校へあがると子供の発育が止まるとあり、いずれは小学校は十二歳から始まるようになるとあります。その方が頭のいい人間になるそうです。そして幼稚園に関しては「ごく悪い」と書かれています。一生懸命やって下さっていてしかも息子は幼稚園で先生方にとても迷惑をかけてしまっているのにこんなことを言ってしまうのはとても心苦しいことなんですが、なるべく幼稚園には入れたくないという気持ちがありました。

幼稚園は小学校にあがるための訓練をするような場所です。四、五歳のうちからそんな訓練のようなことはさせたくないという気持ちが私にはありました。ましてや息子は自閉症で知能も一歳数ヶ月遅れている状態だったので幼稚園のやり方についていけるわけがないです。幼稚園に行かせるのはかわいそうだという気持ちが私にはありました。ですが、私はシングルマザーで働かないといけないのでどうしても子供を預かってもらわねばならず、最初に途中入園させた幼稚園は一日で断られてしまい、次に息子を受け入れてくれた保育園は少人数でアットホームな所だったため息子にとってはとてもいい環境だったんですが、認可外保育園だったためお金の支払いが大変で辞めざるを得なくなりました。そして市役所で手続きをして空いている保育園が一つだけあり見学に行ったら外に出れないようにする柵がなかったため諦めるしかありませんでした。その頃息子はまだ多動の症状があり、猛ダッシュで園を飛び出してしまう可能性があったので、それを防止するための柵やフェンスがある所でないと迷惑をかけてしまうので預かってもらうわけにはいきませんでした。

そして、そのあとに受け入れてもらえた所が今通っている認定こども園の幼稚園です。幼稚園の参観日のたびに私は泣きたくなりました。ゲームのやり方が分からず、みんなについていけず一人違うことをやったり、教室をふらっと出て行ったりと息子は毎回一人浮いていました。見ているだけで辛くなりました。この子に幼稚園なんて無理があると参観のたびに思いました。年中組の誕生日会の時には言葉が上手くしゃべれないなりにも緊張しながらみんなの前で自己紹介をがんばり、先生から将来の夢を聞かれた時に前の子のマネをしてヒーローモノのポーズを取ったら、恥ずかしさで変なポーズを取ってしまい、一部の子達から大笑いされていました。その時が一番私は悲しくて泣きたくなりました。その時の様子を動画で撮っていたのでそれを見る度に胸が痛くなりました。ですが、大笑いされても息子はその場を逃げ出したりせず緊張しながらもちゃんとイスに座っていたので息子を褒めてあげたい気持ちでした。高熱の浄化のおかげで今やっと成長した息子ですが、年中、年長とこの一年担任の先生方には毎日迷惑をかけてしまっていることもとても申し訳ないという気持ちでした。

発達障害の子をもつ親の考えというのも人それぞれ違うとは思いますが、私は保育園と違いスケジュールがしっかり決められていていろんな行事も多い幼稚園は自閉症などの発達障害のある子には無理があると思います。子供にとってのストレスも大きいと思います。発達障害の子を受け入れてくれ、なおかつ少人数でのアットホームな保育園が認可保育園として増えたらありがたいのになと思います。

息子は来年小学生ですが、授業を理解できるほどの知能はまだないと思います。それに、メシヤ様の教えを考えると小学校に行かせたくない、まだ勉強はさせたくないという気持ちがあります。何ヶ月か前にどこかの国の自由な学校というのをテレビで見ました。学校に行っても勉強するのではなく、自分のしたいことをして帰るそうです。そして、それがいつしか自分の特技となり、将来に活かせるそうです。なんていい学校だろうと思いました。メシヤ様の教え通り小学校が十二歳からになったとしてもそれまで子供が毎日家の中にいたら親としても困ります。片親だったり、両親共に日中仕事をしていたら子供には学校に行っていてもらわないと仕事もできません。自分で本を読んだり買い物ができるようにひらがな、カタカナと足算引算ぐらいは覚えた方がいいとは思いますが、十二歳になるまでは勉強させるのではなく、一人一人の個性を伸ばせるように何でも好きなことをさせてくれる施設へと変わってくれたらいいのになと思っています。ただ今の子供達の体は薬毒だらけです。悪い考えをもったり犯罪を犯すのは親の影響もありますが、薬毒が原因でもあるので、今の薬毒だらけの子供達を現時点で自由にさせてしまうのは危険だろうなとは思います。