170「来年も特別支援学級に」 平成30年12月

十二月二日、市の教育支援委員会からの手紙が届きました。その手紙には来年度の息子の就学先について「特別支援学級が望ましい」と書かれていました。私はその文面を読んで感情が狂いそうになりました。現在息子は小学二年生で特別支援学級に通っています。次の年に特別支援学級にするか、通常学級にするかの判断は毎年十一月にある市の就学相談に参加した上でなければ変更ができないそうで、去年はそのことを知らず、就学相談を申し込んでいなかったため、息子は一年生の時と同様二年生でも特別支援学級になりました。私は本音をいうと息子が特別支援学級になることはものすごく嫌でした。辛くて悲しくてたまりませんでした。来年こそは通常学級になってほしいと去年も今年も思っていました。

息子は入学当初から特別支援学級で国語と算数の授業を受けてきました。音楽、図工、体育、生活等の授業は通常学級で受けています。息子は国語は苦手のようですが、算数の計算などは得意な方なので、学校での教育相談で算数の授業も通常学級で受けさせてもらいたいとお願いし、今現在の算数の授業は通常学級で受けています。

特別支援学級にするか通常学級にするかの判断は親が決めることです。私の本心は最初から特別支援学級ではなく通常学級に入れたいとずっと思ってきました。ですが、そうではなく特別支援学級を選んだのは通常学級に入れたいという自分の強い感情を必死で抑え、子供のことを一番に考えるという理性を優先させたことと、無理に通常学級で授業を受けさせて担任の先生に迷惑をかけたくないという理由からです。

二年前の息子が幼稚園の年長組だった時に幼稚園の先生から市の就学相談に行くことを勧められました。その当時の息子は医師の診断を受けていれば自閉症と診断されただろうと思います。ですが、体に浄化が起こり、浄霊で清まるごとに息子の自閉症の症状は緩和されていきました。二年前の秋に就学相談に行った時も浄化のあとで頭の毒素が溶けて言葉の発達の変化が著しく感じられたばかりの頃だったので、もしかしたら通常学級でも大丈夫なんじゃないかという思いがありました。ですが、幼稚園側が就学相談を勧めてきたということはやっぱり特別支援学級を選ぶべきなのかと悩み困惑し、市の就学相談で私は「自分ではよく分からないので幼稚園の先生の判断に任せます」と言ってしまいました。そして、後日市役所から「特別支援学級が望ましい」という通知が届きました。

この「特別支援学級が望ましい」という通知を見て気が狂いそうなほど感情がめちゃくちゃになった親御さんは私以外でもきっといるんじゃないかと思います。二年前の市の就学相談で私は息子が特別支援学級になることを受け入れる発言もしています。自分が認めたことなので「特別支援学級が望ましい」という通知が来ることは当然のことではあったんです。それなのに私の本心はやっぱり通常学級がいいと願っていたため市の教育支援委員会からの通知に心が壊れそうになりました。そして、私は幼稚園の先生を恨む気持ちが芽生えてしまったんです。幼稚園の先生はただ息子のことを心配して就学相談を勧めてきただけですし、誰の目から見てもその当時の息子は特別支援学級を勧められただろうとは思います。それでも私は幼稚園の先生を恨む気持ちを持ってしまいました。

あれから二年が経ち、再び市の就学相談を受け「特別支援学級が望ましい」という通知を目にし、二年前ほどではありませんでしたがまた気が狂いそうなほど苦しくなりました。自分の口では特別支援学級になることを認めていながら本音はものすごく嫌だというその葛藤がある中で現実を突き付けられたためです。そして、この二度目の通知を目にしてようやく気づきました。この通知の文章がいけないんだと、この冷たい淡泊な文章が私の感情を刺激したんだと思いました。二年前この通知を見て気が狂いそうになり幼稚園の先生に怒りの矛先を向けて恨みの気持ちを持ってしまったのは大きな間違いだったと気づきました。もうこのまま黙ってはいられないという気持ちになり教育支援委員会から届いた書類に自分の思いを書きました。最後には「できれば就学相談の先生からの一言を添えていただきたかったです」と書きました。